JAMES JAMESON

極めてマイペースで僕の好きなベーシストを紹介して参りましたが、とりあえず今回でおしまいにしようと思います。次回からどんな記事を書くのやら…。
という訳で、最後に紹介するのは言わずとしれたモータウンのベーシスト、ジェームス・ジェマーソン。
アメリカの工業地帯、デトロイトで発生した黒人音楽レーベル、「MOTOWN」で物凄い量の作品でプレイした人です。
彼を含むこのモータウンのバンド「The Funk Brothers」が録音してセールスナンバーワンとなった楽曲は、エルビスプレスリーやビートルズのヒット曲の合計をも上回るそうです。
そんなとんでもないキャリアをもちながらも、彼等の名前は作品にクレジットされる事なく、ここ近年にいたるまでは名前を知られる事はあまりなかったという、非運のプレイヤー達でした。
んでベースのジェームスジェマーソン、相当頑固者だったらしいです、この人。
滅多にベースの弦を交換しなかったらしいです。
錆び付いて、音がモコモコになって、周りのプレイヤーたちから「頼むから弦を替えてくれ」と言われても「これがいいんだ。」といって替えなかったらしいです。金がないのかと思って、彼が使っていたのと同じ弦を買って来て渡しても、替えなかったらしいです。
豚足が好きだったらしいです。
真冬にツアーで移動中、といっても小さなワゴンでメンバー全員相乗りギューギュー詰めの状態で、寒くて窓も開けられないのに彼はおもむろにひどににおいのする豚足を取り出してベチャベチャと齧りだし、メンバーが注意しても聞かないので、耐え兼ねたメンバーは車を止めて彼を力づくで引きずりおろし、置いて行ってしまったというエピソードがあるそうです。
でもプレイはすごく繊細で、アレンジの邪魔をせず、まるで周りの音の中を泳ぎまわっているようなプレイをします。
特に僕はマービンゲイの「What's goin' on」でのプレイが大好きです。
彼に興味をもってくれた方、是非「永遠のモータウン」というドキュメンタリー映画を観てみて下さい。
僕の好きなベーシストシリーズ、最終回にしては呆気無いですが、これでおしまいにします。
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